本事業は平成28年度ものづくり中小企業・小規模事業者連携支援事業にて採択されたプロジェクトです。
プロジェクトの背景
・地域の産業集積:三重県は、自動車産業、電機産業が盛んで、多くの中小企業が立地。
⇒ これらは経済感応性が高く波があるため、安定した産業分野として「医療機器に注目」
・グループの強み:精密加工が得意な企業が多く、試作対応力に優れている。
・対象とする市場:整形外科分野、特に脊椎(高齢者QOLに極めて重要)分野
・市場が抱える課題・ニーズ等
⇒ 脊椎インプラントの市場規模は、国内で約 500 億円、世界ではその約10倍と推定
⇒ 国内流通の約9割が海外製品で、大幅な輸入超過製品
⇒ 従来品は、白人骨格で開発されており、アジア人には必ずしもフィットしない
⇒ 高齢者にも若者にも同じ器具・固定方法が使われ、患者・疾患に適した最適化必要
プロジェクトの狙い
・狙う製品/市場:「次世代脊椎インプラント」、「手術器具」、「可動性評価手法」
⇒ 次世代インプラント指標「可動性」に注目した製品開発と、その周辺技術への対応
⇒ インプラントのみならず関連する手術器具、評価手法の規格化などを包括的に取り組む
・提供する価値:
⇒ 高齢化社会への貢献、小柄なアジア人向け製品開発、地域新産業の創出
・新規性・優位性:
⇒ 厚労省から次世代脊椎インプラントに「可動性と安定性の維持」が指標に示される
⇒ 三重大学研究シーズ(インプラント、可動性評価等)活用により、早期に製品化
*医療機器分野は、商習慣の違いから異分野企業単独の進出困難
⇒
連携して経験値を増やせないか
*現行インプラントのしっかり固定する方式
は、体幹可動域の制限、疼痛、隣接椎間病変の恐れ
⇒
可動性の機能を提供できないか
*現行インプラントは、白人骨格で開発されたためアジア人種には大きすぎ、高齢者も若者も同じ固定具や術式が適用されている
⇒
患者・疾患に最適化できないか
*国内流通の約9割は海外製
⇒
輸入超過を解消できないか
このプロジェクト実現のためのキーファクター
・次世代脊椎インプラント:可動性と安定性を両立する脊椎インプラントの試作、知財化
・手術器具:専用のインプラント手術器具の開発、医療機器製販業とのマッチング機会創出
・可動性評価手法:脊椎の可動性と安定性を測定し、客観的に示す「ものさし」の開発